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TikTokは最強の市場調査ツール?動画コメントから商品開発につなげるマーケ戦略

「TikTokは発信する場所」「若者向けのプロモーションだけ」という認識のままではもったいない。
実は、TikTokは今や“リアルな顧客の声が流れてくる最強のインサイト取得ツール”として、多くのブランドが活用を始めています。

特に、コメント欄・検索ワード・保存・シェアといったユーザー行動は、従来のSNSやアンケートでは見えてこなかった「欲しい」「使いたい」「悩んでいる」などの“未顕在ニーズ”を可視化する貴重なデータ源です。

本記事では、TikTokで得られるインサイトの種類や、それをどのように商品開発・サービス改善・コミュニケーション戦略に活用できるのかを、実践例とともに詳しく解説します。

BtoCはもちろん、BtoB業種でも参考になる視点を含めているので、マーケティング担当者・企画チームの方はぜひ読み進めてください。

TikTokは「ユーザーの声」が集まるリアルタイムフォーラム

TikTokのコメント欄には、InstagramやX(旧Twitter)とは異なる特徴があります。

  • 長文率が高い

  • 質問や疑問が素直に書かれる

  • 体験談・比較・本音が混ざる

  • 過去投稿にあとからコメントが継続してつく

つまり、企業側が意図していない切り口で商品が語られたり、リアルなユースケースが“勝手に”投稿されたりする場なのです。

さらに、コメントだけでなく「検索キーワード」「ハッシュタグ利用傾向」「動画の保存理由」などからも、ユーザーのニーズや課題を読み取ることができます。

例:

  • コメント:「これ、色違いで出してほしい」

  • 検索:「コンパクトサイズ マグカップ」

  • 保存:「子どもが寝たあとに静かに使えるアイテム」

これらの反応は、まさに従来の市場調査では見落としがちなインサイトの宝庫と言えるでしょう。

企業アカウントがインサイトを得る3つの視点

TikTok運用をしている企業であれば、以下のような方法でインサイトを発掘することが可能です。

1. コメントから「改善の種」を見つける

自社投稿や関連ジャンルのバズ動画に寄せられるコメントを収集・分類することで、商品・サービスへの要望や不満点、期待値を読み取れます。

事例:

  • 化粧品メーカーが「このリップ、マスクに付きにくくて助かる」というコメント群をヒントに、“マスク落ちしにくい”シリーズを開発

  • 小売系アカウントが「音がうるさいのが難点」と指摘されたことを受けて、サイレントモードのある家電を新商品として設計

ポイントは、ポジティブな声だけでなくネガティブコメントの中にこそアイデアの種があるということです。

2. 検索キーワードから「まだないニーズ」を見つける

TikTok内の検索窓にキーワードを入れると、候補ワードやトレンドワードが自動表示されます。
この検索データは、GoogleやAmazonとも異なる、TikTokならではの文脈が反映されています。

例えば、

  • 「おしゃれ ランチバッグ 中身」

  • 「一人暮らし 家電 女子向け」

  • 「リモートワーク デスク 整理」

こういった検索ワードは、購買前の情報収集段階のニーズがそのまま表れたものであり、新商品やコンテンツ設計に直結します。

検索ボリュームは非公開ですが、CapCutと連携したトレンド分析ツールや、サードパーティのTikTokリサーチツールを使うことで、頻出タグ・伸びている関連動画も可視化できます。

3. 「保存・シェア」された動画の共通点を洗う

TikTokでは「いいね」よりも、「保存」と「シェア」に注目すべきです。

なぜなら、保存=あとで見返したい=“役立つ・考えたい”
シェア=人に伝えたい=“共感・驚き”などの強い感情がある

保存率が高い投稿には、次のような傾向が見られます。

  • 商品の使い方や組み合わせアイデア

  • 購入検討中の人に刺さる情報(価格、比較、レビュー)

  • 「知らなかった」ことを補足するコンテンツ(例:裏ワザ・豆知識)

これらを分析することで、「どのフェーズのユーザーに、どんなコンテンツが響いているのか?」を把握できます。

実際の商品開発にTikTokを活用した企業事例

実際にTikTok上のインサイトを起点に商品開発や改善を行った企業の例を紹介します。

【事例1:雑貨ブランドの「バズコスメポーチ」】

自社で紹介したメイクポーチの動画がバズり、コメント欄で「このサイズ感、他にない」「もう少し小さい版も欲しい」といった声が多数。

その後、コメントを集計してサイズバリエーションを追加。
ECサイトでは通常の3倍のスピードで売れ、ヒット商品化。

【事例2:食品メーカーの「1人鍋シリーズ」】

「忙しい時にちょうどいい鍋がない」という口コミを拾い、
コンビニ展開可能な“冷凍パウチ鍋”をTikTokで先行紹介。
「夜勤明けにこれ最高」「片付けなくていい」と反響があり、ファン獲得に成功。

【事例3:教育系ベンチャーの「動画教材シリーズ」】

「この部分、何度も見返したい」「音読パートだけ繰り返したい」といった視聴者コメントを元に、CapCutテンプレを使って“復習パートのみの短尺教材”を開発。
コメントを元にした改良が高評価を呼び、指名検索数が増加。

TikTokを市場調査・商品企画に活かすチーム設計とは?

TikTokでインサイトを拾うには、通常の運用とは異なる視点が求められます。

おすすめのチーム体制は以下の通りです。

  1. 投稿チーム(企画・編集・運用)

  2. コメント分析チーム(反応収集・分類)

  3. 企画連携チーム(商品開発やサービス改善と連携)

すべてを同一メンバーで回す必要はなく、最初は「週に1度、投稿に寄せられたコメントをスプレッドシートにまとめる」だけでもOKです。

分析項目例:

  • ポジティブ反応(どこに驚いたか、感動したか)

  • 改善希望(サイズ・色・使い方・価格など)

  • 想定外の用途(顧客が“勝手に使っていた”事例)

これらを定量・定性の両面で可視化し、商品企画会議や営業チームとの連携に活用しましょう。

まとめ:TikTokを「発信」だけの場で終わらせない

TikTokは、広告でもなくSNSでもなく、今や「リアルな市場の声が集まるプラットフォーム」です。

特に、企業が見落としがちな“潜在ニーズ”“未解決の使い方”などは、
アンケートやレビューよりも、TikTokコメントや検索行動の中に豊富に埋もれています。

次のアクションとして、ぜひ以下を実践してみてください。

  • 直近の投稿に寄せられたコメントを5つだけピックアップして、商品やサービスに関連付けてみる

  • 競合や関連ジャンルの人気投稿のコメント欄を分析し、改善案を自社に転用できないか考えてみる

  • TikTok検索バーに自社商品ジャンルを入れ、候補に出るキーワードをチェックする

この“耳を澄ます”行動こそが、これからのTikTok運用における差別化の起点になります。

TikTokは、バズらせる場所であると同時に、顧客と一緒に商品をつくる場所にもなりうるのです。
プロモーションから共創の時代へ。
今こそ、動画の奥にある“声”に目を向けてみませんか?

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